悲別ロマン座は心の故郷、作家・倉本聰氏の代表作のひとつ「昨日、悲別で」ロケ地として有名な北海道歌志内市にある故郷です。

悲別ロマン座の再生への道

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住友上歌会館

1979年、「昨日、悲別で」の、TVドラマ製作が決定し、
歌志内と上砂川のあいだに、「悲別町」という架空の町が造られた。

炭鉱マンの憩いの場所に、ということで建てられた実際の劇場、

「住友上歌会館」

ここが、ドラマ内での劇場、「ロマン座」として設定された。
当時は建物も朽ち果てて、とても内部には足を踏み入れることなど
出来なかったため、外観だけの撮影でした。

KANASHIBETSU GRAFFITI この時の看板。

この初期の看板には

「KANASHIBETSU GRAFFITI」

の文字が入っています。

架空の街「悲別町」
そもそも地元を出た若者が、再び訪れた「たまり場」は、すでに廃墟だったストーリーだったため、

もともと廃墟だった上歌会館は、さほど手を加えずとも良かった。

撮影は順調に終了し、ドラマは放送の回を重ねていく。

やがて、この 「悲別町」 にあるロマン座を訪れる人たちがやって来る。

その後ロマン座にも手が加えられることになり、建物の倒壊をふせぐため、

まずは仮の柱が組まれ、序々に荒れ果てた内部を作っていくことになりました。

ドロドロの地面にも砂利が敷かれ、これでずいぶん足の踏み入れがラクになったものです。

ただ、この工作は撮影や観光のための部分的な一時しのぎ的な作業でした。

いつからかロマン座の再生を夢見る声が出始めるのです。

まわりの木枠はそのままですが、

看板は新しく書き直されました

ロマン座の再生
あれから、歌志内市と地元の企業、商店主、そして市民の手により猛烈な修復作業が始まったのです。

もはや手の施しようもないくらい朽ち果てた「上歌会館」は、少しずつ確実に治されて行きました。

真ん中からズッポリ落ちていた天井、開かないくらい歪んでいた戸、崩れ落ちていた石垣、

砂利の上から、縮小された「歌志内駅」から出た枕木を敷き詰め、あいだに植えられた芝生、

そして、それまで廃墟同然だった上歌会館なのですが、日々の苦労と、

あちこちの修繕を何年も繰り返して、このようにみごと 「再生」したのです。

その年月、じつに8年もの時間がかかりました。気の遠くなるような作業でした。

看板の木枠も、一新されました。

そうして、四代目となる看板が設置され、これが現在の「ロマン座」の姿です。

修復は今も続行され、このいでたちを変えるまいと、皆の情熱は今でも変わることはありません。

悲別ロマン座の復活

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